昭和初期。四谷の春日井達(dá)造一家に身を預(yù)けている北川竜一は、花札博奕を?qū)熼Tにしていた。竜一の美貌に多くの女が言い寄ってきたが、達(dá)造の養(yǎng)女久江も養(yǎng)父と不倫な関係を持ちながら、竜一を想っていた。勿論、達(dá)造はそれに気づくと面白くなかった。しかし、竜一の心には、かつて何度も賭場で會った梅子の姿が宿っている。彼女はいつもいかさまの名人で素めくらの石を伴って賭場に現(xiàn)われていた。たまたま、達(dá)造は弟分の五六が出所してきた時(shí)、石の腕に目をつけ客分に迎えたのだが、そのため竜一と梅子は親しく口をきくようになった。しかし梅子の身を狙う好色な達(dá)造は、竜一に命じて石と勝負(fù)させた。竜一が花札に勝てば梅子の身體を貰うというのだが、竜一は石に負(fù)けてしまった。そのため、達(dá)造は石を殺し、竜一をも斬ろうとした。竜一は達(dá)造を逆に殺し、梅子のいるホテルに逃げた。そしてその日、二人ははじめて愛を交したのだった。翌日、竜一は出所したら夫婦になるという約束をして梅子と別れ、自首して出た。しかし、五年後、出所した竜一の前から梅子は姿を消していた。探してみると、梅子はある大きな店の若奧様になっていたのだ。竜一は梅子の幸せを臺なしにするようなことは出來ない。彼にはもはや何の望みもなくなった。そんな竜一を達(dá)造の仇と狙う五六たらが取り囲んだ時(shí)、竜一はメチャメチャにドスを振り回した。そして、気がついたときはみんな死んでいた。しかし、竜一の背後には警官隊(duì)がひたひたと押し寄せていたのである。